経済人とは、経済学で使われる考え方で、常に合理的に判断して自分の利益を最大化しようとする理想的な人間像のことです。英語では「ホモ・エコノミクス」とも呼ばれます。経済学の理論を組み立てる際の、いわば「モデル」として使われる概念です。
経済人は完璧に合理的です。すべての情報を知っていて、感情に左右されず、常に自分にとって最も得になる選択をします。例えば買い物をするときは、すべての店の値段を知っていて、必ず一番安い店で買うというイメージです。また、将来のことも完璧に計算して、今お金を使うべきか貯金すべきかを正確に判断します。
しかし、現実の人間は経済人とは違います。情報が不完全だったり、感情で判断したり、計算を間違えたりします。セール品を見ると必要ないのに買ってしまったり、面倒で安い店を探さなかったりすることもあります。つまり経済人は、実際の人間を表したものではなく、理論をわかりやすくするための仮定なのです。
最近では、この経済人モデルの限界が指摘されています。行動経済学という新しい分野では、人間の非合理的な行動も含めて経済を分析しようとしています。それでも経済人の考え方は、経済の基本的な仕組みを理解するための出発点として、今も重要な役割を果たしています。
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