イラン攻撃の影響が思わぬところに波及している。日本の稲作農家が肥料価格の急騰に悲鳴を上げているのだ。
中東情勢の悪化により、原油価格が高騰。これに伴い石油由来の化学肥料の価格も急上昇している。特に窒素肥料は前年比で5割近い値上がりとなっており、「これでは採算が取れない」と農家から悲鳴が上がっている。
新潟県の稲作農家は取材に対し「田植え前のこの時期に肥料が買えないのは致命的。これまでも燃料代や資材費の高騰で苦しかったのに、とどめを刺された気分だ」と語る。すでに廃業を検討している農家も少なくないという。
農林水産省も事態を重く見て、肥料購入費の補助を検討しているが、「焼け石に水」との声も。補助があっても従来の7割程度の購入量に抑えざるを得ず、収穫量の減少は避けられない見通しだ。
肥料の多くは輸入に依存しており、原油価格の影響を直接受けやすい。中東情勢が長期化すれば、秋の収穫期まで高値が続く可能性が高い。
食料安全保障の観点からも深刻な問題だ。専門家は「米の自給率は高いが、それを支える肥料は輸入頼み。エネルギー安全保障と食料安全保障は表裏一体だということが浮き彫りになった」と指摘する。
ネット上では「戦争の影響がこんなところにまで」「食料危機が現実味を帯びてきた」と不安の声が広がっている。
JA全中は「政府には緊急の支援策を求めたい。このままでは日本の農業が崩壊する」と危機感を示している。消費者にとっても、秋以降の米価格上昇は避けられない見通しだ。
