政府は3月13日、新たに「国家情報局」を設置する法案を閣議決定した。日本の情報収集・分析機能を一元化し、安全保障上のインテリジェンス能力を抜本的に強化する狙いがある。
現在、日本の情報機関は内閣情報調査室、公安調査庁、防衛省情報本部など複数の組織に分散しており、情報共有や分析の効率が課題とされてきた。今回設置される国家情報局は、これらの組織を統括し、米国のCIAや英国のMI6のような中核的情報機関として機能することが期待されている。
中東情勢の緊迫化や、中国の軍事的台頭、北朝鮮のミサイル開発など、日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している。政府関係者は「もはや各省庁がバラバラに情報収集する時代ではない。国家として一元的に情報を管理し、迅速に判断する体制が必要だ」と説明している。
新設される国家情報局は、首相官邸に直属する組織として位置づけられ、各省庁から集められた情報を分析・統合し、首相や関係閣僚に報告する役割を担う。人員は数百人規模となる見込みで、予算も大幅に増額される。
野党からは「権限が強大すぎる」「監視体制が不十分」といった批判の声も上がっている。立憲民主党の議員は「情報機関の暴走を防ぐチェック機能をどう担保するのか」と懸念を表明した。
一方、与党内や保守系の論客からは「やっと日本も本格的な情報機関を持てる」「遅すぎたくらいだ」と歓迎する声が多い。国際政治学者の中には「主要国の中で統一的な情報機関を持たないのは日本くらいだった」と指摘する声もある。
ネット上では「スパイ映画みたいでカッコいい」「日本版CIAか」といった期待の声がある一方、「権力の監視が必要」「プライバシーは大丈夫か」といった慎重な意見も見られる。
法案は今国会での成立を目指しており、成立すれば来年度中にも国家情報局が発足する見通しだ。日本の安全保障政策の転換点となる可能性がある。

