日本政府は、外国勢力による影響工作に対抗するための司令塔として「国家情報局」を設立する方針を固めました。首相を議長とする国家情報委員会の下に置かれる組織で、2026年夏頃の設置を目指し、来週にも閣議決定する法案を提出する見通しです。
目次
国家情報局の概要
国家情報局は、情報収集・分析の中枢機能を担う組織として設立されます。首相を議長とする国家情報委員会の下に置かれ、法務省、外務省、国税庁、国家公安委員会など複数省庁の代表者が参加する体制となります。
主な役割は、外国政府や関連組織による日本への影響工作(スパイ活動、偽情報拡散、サイバー攻撃など)を監視・分析し、政府全体として一元的に対応することです。
設立の背景
近年、中国やロシアなどによる情報工作活動が世界的に活発化しており、日本も例外ではありません。政府内の情報共有や対応が縦割りになっているとの指摘があり、司令塔機能の強化が求められていました。
また、昨年改定された安全保障3文書でも、情報能力の強化が重要課題として位置づけられており、今回の国家情報局設立はその具体化の一環です。
国際的な動向
アメリカのCIAやイギリスのMI6など、主要国は専門の情報機関を持っています。日本はこれまで内閣情報調査室が中心的な役割を担ってきましたが、権限や組織規模の面で欧米の情報機関と比べて限界があると指摘されてきました。
今後の課題
国家情報局の設立にあたっては、プライバシー保護や市民の自由との兼ね合いについて、国会での慎重な議論が求められます。野党からは「監視国家化につながる」との懸念も示されており、法案審議での論点となる見通しです。
参考: The Japan News(読売)、The Japan Times(2026年3月4日)

