東京地裁が旧統一教会(世界平和統一家庭連合)に解散命令を下した後も、教団の「抜け道」として北海道帯広市の宗教法人「天地正教」への資産移転が進んでいたことが明らかになりました。解散命令が出ても活動が続く可能性があるとして、被害者側が強く懸念しています。
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16年前から「解散後の逃げ道」を準備していた
毎日新聞のスクープによると、旧統一教会は2009年6月、責任役員会と評議員会を開き、解散後の「残余財産」について「帰属先は天地正教とする」と決議していました。
この決議は、霊感商法を巡って教団傘下の会社の社長が逮捕された直後のタイミングで行われており、教団が早い段階から「解散リスク」を想定して資産の逃げ道を用意していたことがわかります。
83ヘクタールの土地も移転済み
旧統一教会は2003年と2014年に、天地正教が所有していた北海道清水町の土地(少なくとも26カ所、計83ヘクタール)を購入していたことも判明しています。
さらに教団自身が、天地正教が実質的な傘下にあることを毎日新聞の取材に対して認めています。
「解散しても別の看板で続く」懸念
旧統一教会の2022年度末の資産は1,000億円超とされています。解散命令が確定しても、これだけの資産が天地正教という別の法人格に移ってしまえば、実質的に活動が継続されてしまいます。
被害者弁護団は「解散命令の実効性が骨抜きになる」と強く懸念しており、政府・裁判所がどこまで資産の移転を差し止められるかが今後の焦点となります。
解散命令の「抜け穴」をふさげるか
今回の問題は、宗教法人法の限界を突いています。解散命令が出ても、別の宗教法人に資産を移してしまえば活動を継続できてしまうのです。
被害者救済の観点からも、法整備を含めた対応が急務となっています。旧統一教会問題は、解散命令が出たからといって終わりではありません。

