警視庁は、中国人観光客向けツアー会社の社長・坂川馨容疑者(56)と、夫で中国籍のモン・ウェイ容疑者(53)を詐欺容疑で逮捕しました。2人はコロナ禍の雇用維持を目的とした「雇用調整助成金」を不正に申請し、これまでに約6億5000万円をだまし取ったとみられています(TBS NEWS DIG、2026年3月)。
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社員数を「数倍」に水増しして不正申請
2人は2022年、知人の個人情報を使って社員数を実態の数倍に水増しし、国に虚偽の申請を行っていました。今回の逮捕容疑は約1億1000万円分の詐取ですが、警視庁は同様の手口で総額約6億5000万円をだまし取ったとみて捜査を進めています。
詐取した助成金は山梨県の土地購入や東京都心のマンション購入などに充てられていたとされており、個人的な資産形成に流用していた疑いが強まっています。2人は容疑を否認しています。
「雇用調整助成金」の不正受給が全国で相次ぐ
雇用調整助成金は、新型コロナウイルスの感染拡大で売上が落ちた企業が従業員を休業させた際、休業手当の一部を国が補助する制度です。コロナ禍では支給要件が大幅に緩和されたことで、全国で不正受給が相次いでいます。
今回の事件のように、実態のない社員を架空計上して申請額を水増しするケースは悪質性が高く、警察当局が重点的に摘発を進めています。厚生労働省によると、雇用調整助成金の不正受給の返還請求額はコロナ禍以降、累計で数百億円規模に上るとされています。
Xでは「許せない」「厳罰を」の声
この逮捕報道はXでも大きな反響を呼び、「コロナで苦しんでいた企業や働く人たちへの裏切り」「6億5000万円を個人の不動産に使うとは」「厳しく罰してほしい」などの声が相次いでいます。コロナ禍の支援制度を悪用した事件として、社会的な怒りが広がっています。

