規範的分析とは、「何が望ましいか」「どうあるべきか」という価値判断を含んだ分析方法のことです。英語ではNormative Analysisと呼ばれ、実証的分析と対比される概念です。
実証的分析が「事実はどうなっているか」を客観的に調べるのに対し、規範的分析は「こうあるべきだ」という理想や目標を示します。たとえば、「最低賃金を上げると雇用が減る」は事実を述べる実証的な分析ですが、「最低賃金は上げるべきだ」は価値判断を含む規範的な分析です。
経済学や政治学では、政策を議論する際にこの規範的分析が重要になります。税金はどのように集めるべきか、福祉にどれだけ予算を使うべきか、環境保護と経済成長のどちらを優先すべきかといった問題には、正解が一つではありません。それぞれの立場や価値観によって「望ましい」答えが異なるからです。
規範的分析を行う際には、自分の価値観や前提を明確にすることが大切です。何を重視するか(効率か公平か、自由か安全かなど)によって、導き出される結論は変わります。
社会科学では、事実を客観的に分析する実証的分析と、望ましい社会のあり方を考える規範的分析の両方が必要です。両者を区別しながら、バランスよく活用することが求められます。
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