イールドカーブ・コントロール(YCC)とは、中央銀行が国債の金利をコントロールする政策のことです。日本銀行が2016年から導入した金融政策で、世界的にも珍しい手法として注目されました。
まず「イールドカーブ」とは、国債などの債券の満期(お金が返ってくるまでの期間)と金利の関係を線で結んだグラフのことです。通常、長期の国債ほど金利が高くなるため、右上がりの曲線になります。日銀はこの曲線の形を目標通りにコントロールしようとするのです。
具体的には、短期金利をマイナス0.1%程度、長期金利(10年物国債の利回り)を0%程度に誘導する目標を設定しました。もし市場で国債の金利が目標より上がりそうになったら、日銀が国債を大量に買い入れて金利を下げます。逆に下がりすぎたら買い入れを減らすのです。
この政策の目的は、低金利を維持して企業や個人がお金を借りやすくし、経済を活性化させることです。住宅ローンや企業の設備投資を促進する狙いがあります。
しかし長く続けた結果、日銀が国債を大量に保有することになり、市場の機能が低下するなどの副作用も指摘されました。2023年以降、日銀は徐々にこの政策を修正し、金利の上限を引き上げるなど柔軟化を進めています。
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