大地震発生時の帰宅困難者515万人
首都圏で大規模地震が発生した場合、帰宅困難者が515万人に達するという衝撃的なシミュレーション結果が明らかになった。東日本大震災から15年が経過した今、改めて都市部の防災体制が問われている。
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「革靴で20キロ超」の地獄
東日本大震災当時、実際に徒歩で帰宅した会社員の証言が生々しい。「革靴で20キロ以上歩いた。あの時の足の痛みは今でも忘れられない」という声が上がっている。ビジネスシューズでの長距離徒歩は、水ぶくれや靴擦れだけでなく、足底筋膜炎などの深刻な障害を引き起こす可能性がある。
特に女性の場合、ヒールやパンプスでの長距離移動は極めて困難だ。「スニーカーを会社に常備している」という防災意識の高い人もいるが、まだ少数派というのが現状だ。
群衆雪崩のリスクも
専門家が最も懸念しているのが「群衆雪崩」の発生だ。515万人もの人々が一斉に移動を始めれば、駅周辺や主要幹線道路で人が密集し、将棋倒しなどの二次災害が発生するリスクが極めて高い。
過去の事例では、群衆密度が1平方メートルあたり7人を超えると、個人の意思では移動できなくなり、圧死の危険性が高まるとされている。
企業の備蓄体制は不十分
東京都は「むやみに移動を開始しない」ことを呼びかけているが、企業側の備蓄体制は十分とは言えない。3日分の水や食料を用意している企業は全体の約6割にとどまり、残り4割は不十分な状態だ。
「家族の安否が心配で、とても会社に留まれない」という心理も理解できるが、かえって危険を招く可能性がある。スマートフォンの充電器や携帯ラジオ、簡易トイレなど、個人レベルでの備えも重要だ。
首都直下地震はいつ起きてもおかしくないとされている。今一度、自分の帰宅ルートや備蓄状況を確認しておくべきだろう。

