交際相手の女児の頭部に全治不能の重傷を負わせたとして傷害罪に問われた男性に対し、大阪地裁は3月13日、無罪判決を言い渡しました。「被告の行為とけがの因果関係が認められない」との理由ですが、被害女児の家族は「納得できない」として即日控訴する方針を示しており、波紋が広がっています。
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争点は「因果関係」
裁判では、女児が負った頭部の重傷が被告の暴行によるものかどうかが最大の争点となっていました。検察側は「被告が女児を揺さぶったり、頭部を叩いたりした結果、脳に損傷を負った」と主張。一方、弁護側は「女児は以前から体調不良があり、被告の行為との因果関係は証明されていない」と反論していました。
判決で裁判長は「医学的証拠から、被告の行為が直接的にけがを引き起こしたと断定することは困難」と判断。検察の立証が不十分だったとして、無罪を言い渡しました。
「全治不能」の重症なのに無罪
被害女児は現在も意識が戻らず、全治不能の状態が続いています。にもかかわらず無罪判決が出たことに、ネット上では「おかしい」「被害者が報われない」との批判が殺到。特に子育て世代からは「こんな判決が許されるのか」との怒りの声が上がっています。
被害女児の母親は判決後、「娘の体には確かに暴行の痕跡がある。なぜ無罪なのか理解できない」と涙ながらに訴えました。
検察も即日控訴へ
大阪地検は判決を不服として、即日控訴する方針を固めました。検察関係者は「因果関係は十分に立証できていると考えている。控訴審で改めて主張したい」とコメントしています。
専門家「立証の壁」を指摘
刑事裁判に詳しい弁護士は「児童虐待事件では、医学的な因果関係の立証が非常に難しい。特に乳幼児の場合、外傷が残りにくく、時間が経過すると証拠が薄れてしまう」と指摘。虐待事件における立証の難しさを改めて浮き彫りにした判決となりました。
控訴審での審理が注目されます。

