北海道でヒグマに襲われた被害者が、治療費として約300万円の負担を強いられていることが明らかになった。重傷を負った場合の医療費がここまで膨らむケースは珍しく、被害者の経済的な負担が深刻な現実を映し出している。
野生動物による人身被害は年々増加傾向にあり、特に北海道ではヒグマとの接触事例が後を絶たない。しかし被害者が直面する課題は、身体的な苦痛だけではない。高額な治療費の自己負担、長期的なリハビリ費用、失業による経済損失など、社会復帰までの道のりは非常に険しい。
国や自治体は野生動物対策に予算を割いているが、被害者救済制度の充実度には地域差が大きい。「野生動物との共存」が謳われる一方で、実際に被害を受けた個人が300万円規模の負担を背負う構図は、政策と現実のギャップを浮き彫りにしている。
他県の被害者救済制度や、動物保険の活用など、被害者の経済的負担を軽減する仕組みはあるのか。野生動物被害は「個人の不運」で済ませられる問題ではない。

