イランが中国から超音速対艦ミサイル「CM-302」を購入する契約で合意に近づいていることが、ロイターの取材で明らかになりました。米国が大規模な海軍部隊をイラン沿岸近くに展開する中、専門家は「情勢を一変させる」と警告しています。
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射程290km・低空飛行で迎撃困難
CM-302は射程約290キロメートルの超音速巡航ミサイルで、低空を高速で飛行することで艦船の防御網を回避する設計です(ロイター、2026年2月24日)。
イスラエルの元情報当局者でシンクタンク「国家安全保障研究所」のイラン上級研究員、ダニー・シトリノビッチ氏は「イランが超音速で艦船を攻撃する能力を持てば、情勢を一変させる。迎撃は非常に難しい」と指摘しています。
交渉は2年前から、昨年の戦闘後に急加速
中国との交渉は少なくとも2年前に始まり、2025年6月のイスラエル・イラン間の12日間の戦闘後に急速に進展したとされています。
イラン外務省高官はロイターに対し「イランは同盟国と軍事・安全保障協定を結んでおり、今はこれを活用する適切な時期だ」と述べました。
国連制裁に抵触の可能性も
CM-302はイランへの供与兵器としては最先端級となる見通しで、2006年に初めて導入された国連の武器禁輸措置に反する可能性があります。同制裁は2015年の核合意で停止されましたが、2025年9月に再発動されています。
イランはこのほか、中国製の携帯式地対空ミサイル、対弾道ミサイル兵器、対衛星兵器の調達についても協議しているとされており、中国・イラン間の軍事協力の深化が中東情勢のさらなる不安定化につながると懸念されています。

