4月中旬、円相場が一時1ドル=150円を超える水準まで急落し、1985年以来となる39年半ぶりの安値圏に肉薄した。バブル崩壊後の失われた30年を経て、再び円の価値が大きく毀損される局面を迎えている。
背景にあるのは日米の金利差の拡大だ。米国の高金利政策が続く一方、日本銀行は低金利政策を維持しており、その差が一気に広がった。海外投資家は相対的に米ドルを買い、円を売却する傾向が加速。企業や消費者にとって輸入品の価格上昇につながり、食品やエネルギーコストへの直撃が避けられない状況だ。
輸出企業は一時的に利益が増えるとみられるが、国民生活全体では購買力の低下が深刻化する。賃金が伸びない中での物価上昇に、「このままでは生活が立ち行かない」という悲鳴も聞こえ始めている。
金融当局や政府の対応が急務となる中、果たして円防衛への具体的な手段が打ち出されるのか—注視が集まっている。

