夜間に出発して朝に目的地に到着する。かつての寝台特急のような運行形態が、東海道新幹線で実験的に導入された。
通常の新幹線は日中の運行が基本だが、今回の取り組みは夜間利用者のニーズに応える試みだ。乗客は車内で睡眠を取りながら移動でき、翌朝には既に目的地に到着している状態になる。経営効率と利用者利便の両立を目指す狙いがある。
ただし、新幹線の夜間運行には保守・整備時間の確保、乗務員のシフト管理、そして安全性の確保といった課題が山積みだ。既に充実した昼間の運行本数と比較すると、需要がどれほど見込めるのか、また採算性が取れるのかという疑問も出ている。
かつての寝台列車が廃止された背景には、移動の高速化と航空機との競争がある。その中で新幹線が夜間運行に踏み切ることの意義は、本当にあるのか。利用者・鉄道業界の賛否は分かれそうだ。

