防衛省は航空自衛隊を「航空宇宙自衛隊」に改編する方針を固めた。陸海空の三自衛隊体制から、宇宙領域を独立した防衛の柱として位置づける歴史的転換だ。
背景にあるのは、中国による衛星攻撃能力の急速な向上。GPS衛星を破壊されれば日本の防衛システムは機能不全に陥る。宇宙での優位性確保なしに、もはや地上での防衛は成り立たない判断が働いた。
組織改編は早期の実行を目指す。宇宙防衛戦力の強化、衛星通信網の多重化、レーザー防衛システムの開発など、具体的な防衛施策も同時進行する見込みだ。
日本がついに宇宙をめぐる大国間競争に本格参入する決断をした。地政学リスクの高まりを受けた、防衛政策の戦略的転換と言えるが、この判断は妥当か、それとも過剰対応か——防衛戦略の根本に関わる議論が生まれそうだ。

