国立精神・神経医療研究センターなどの日米の研究チームが、アルツハイマー病の発症メカニズム解明に向けた重大な発見を発表した。これまで最有力視されていた「アミロイドベータ(Aβ)」の蓄積を引き起こす、新たな種となる物質を世界で初めて特定したという。
同研究は、アルツハイマー病の予防・治療法開発へ向けた大きな転機になる可能性がある。現在、患者数が急速に増加している認知症の中でも、アルツハイマー病は最大の割合を占めており、根本的な治療法の確立は医療業界の悲願となっていた。今回の発見により、「Aβ」の蓄積を阻止する新薬開発の道が大きく広がることが期待されている。
研究チームは、これまでのアミロイド仮説をさらに一歩進めた重要な知見を獲得したことになる。今後、この新しい物質を標的とした治療法の臨床試験が進められれば、現在症状が出ている患者だけでなく、発症予防の治療法としての応用も視野に入る。医学の歴史を塗り替える可能性を秘めた成果といえるだろう。

