2008年6月14日、イラン南東部ミールジャーベ。横浜国立大4年だった中村聡志さん(41)は、当時23歳。イラン政府関係者が運転する車の中にいた。
大学4年という人生の岐路で経験した、想像を絶する状況。夕日が赤く染める地平線の景色は、その後の人生に大きな影響を与えることになった。
現在41歳となった中村さんが、あの時の記憶と現在の思いを語る。若き日のあの一時間一時間が、いかに貴重であったのか——人質生活という非常時を経験した者にしか語れない、人生観の転換が明かされる。
なぜ当時の大学生がイランにいたのか。そしてあの日、車の中で何があったのか。失われかけた青春の時間と、それを取り戻そうとした41年の軌跡。

