東京と伊豆諸島間で定期旅客船を運航する「東海汽船」が、重大な法令違反で国交省から事業停止命令を受けることになった。乗組員による酒気帯び状態での当直勤務やアルコール検査の身代わり受検といった複数の違反行為が明らかになったためだ。
海上運送事業は安全が最優先される業界だ。乗組員が酒気を帯びた状態で船舶を操船する当直勤務に就いていた事実は、乗客の生命に直結する危険行為である。さらに問題なのは、その違反を隠蔽するためにアルコール検査の身代わり受検を行っていた疑いだ。つまり意図的に安全基準を無視し、その後始末をしようとしていた可能性が浮かぶ。
東海汽船は島嶼地域の生活を支える重要な交通インフラであり、地元住民の足として機能している。事業停止となれば、伊豆諸島の住民生活や観光に深刻な影響が生じるだろう。組織レベルでの安全管理体制に問題があったのか、それとも個別の乗組員による不正行為なのか。そもそも、どうしてこのような事態が起きたのか—その根本的な原因解明と再発防止策が急務だ。

