大企業本部長として勤めあげた69歳男性が、退職金3000万円を手にした直後に直面した想定外の現実。妻に「働いてくれ」と頭を下げた背景には、月75万円という家計の支出が隠れていた。
専業主婦歴40年、61歳の妻は「今さら無理よ!」と一刀両断。定年を迎えた夫の懇願も通じず、二人三脚で歩んできたはずの人生設計は早くも音を立てて崩れ始める。
老後資金の不安が急速に高まる中、慌てたのは夫。古い付き合いのFPに家計分析を依頼すると、その数字は衝撃的だった。毎月75万円という支出が、退職後の夫婦生活でどこまで持つのか——退職金3000万円も、時間とともに消えていく現実を思い知ることになる。
最も支出を圧迫していたのは夫自身の交際費。ゴルフ代、交通費、宿泊費など、仕事をしていた時代の「習慣」が退職後も続く。月75万円の家計を削るどころか、妻に働きかけるという選択肢を選ぶ夫の思考回路は、本当に的確か。妻の「無理」という拒否は甘えなのか、それとも現実的な判断なのか——世帯年収が途絶えた時点で、この家計は綱渡り状態だ。

