障害福祉サービスの運営事業所による不正受給が深刻化している。厚生労働省の調査により、不正請求の件数・金額が年々増加し、制度の抜け穴が露呈。
不正受給の手口は多様だ。サービス提供実績がないのに報酬を請求する架空請求、利用者数を水増しする虚偽報告、職員の給与に不正流用など。なかには数千万円規模の詐欺事件に発展したケースも報告されている。
なぜこれほど不正が蔓延するのか。①国の監査体制が追いつかず、自治体の検査が形骸化している、②障害福祉の需要増加に供給が追い付かず、新規事業所の参入審査が甘くなっている、③不正がバレても返金だけで刑事告発に至らないケースが多い——などの構造的欠陥が指摘されている。
障害者本人への支援が削減される一方で、事業所の不正で税金が流出する矛盾。制度を信じて利用してきた障害者や家族の信頼も揺らぎかねない状況だ。根本的な対策は急務といえるが、国は本気で取り組む気があるのだろうか。

