羽田空港近くの上空で4日午前5時44分ごろ、着陸態勢に入っていた全日本空輸(ANA)機と、国の飛行検査機「ドクターホワイト」が異常接近する事案が発生した。航空機同士の衝突という最悪の事態は回避されたものの、極めて危機的な状況だ。
朝の羽田空港周辺は毎日数百便が運航される日本有数の空域。その上で起きた予期せぬニアミスは、航空安全管理体制への疑問をも生じさせている。ANA機の乗客・乗務員の命が数メートル、数秒の違いで危険にさらされた可能性があり、原因究明が急務だ。
「ドクターホワイト」は航空路の電波施設などを点検する国家の飛行検査機。その機体が通常の民間航空便と接近するという異例の事態は、空域管理の運用体制にまで問題を投げかけている。
羽田は東京オリンピック後のさらなる国際便増加を見込んで運航管制の高度化が進められている最中だけに、今回の事案はシステムの盲点を露呈させたのではないか。パイロットの判断と機械の管制システムが機能したから事なきを得たが、次の対策がなければ同じ事態は繰り返される。
国土交通省の詳しい調査結果と再発防止策の発表が待たれる。

