北陸新幹線の敦賀以西への延伸をめぐって、福井県と滋賀県が対立している。2030年代の完成を目指すプロジェクトだが、ルート決定が遅れに遅れ、建設事業者の選定にも影響が出始めた。
争点は「フル規格vs在来線活用」。福井県は京都経由で大阪・関西への直結を望む「フル規格(新幹線規格)」を推し、高速化改築による在来線活用案を支持する滋賀県と平行線が続いている。建設費は4000億円を超える大規模事業で、どのルートを選ぶかで沿線の発展が大きく変わる。
官民合わせた調整会議は開かれているものの、両県の主張が対立したままだ。地域経済の浮沈がかかった決断が先延ばしされる中、「このままでは他地域との差が開く一方だ」という危機感も高まっている。
かつての高度成長期なら、こうした大型インフラは予算と政治決定で一気に進められた。しかし現在は合意形成が重視される時代。福井と滋賀、どちらの主張が通るのか、それとも第三案が登場するのか。2030年代の完成という目標達成には、今後数年が勝負になる。

