中国が7月6日に太平洋上で実施したミサイル実験に対し、日本・米国・オーストラリアが相次いで批判や懸念を表明した。ところが訪問先のオーストラリアでコメントを求められたインドのミスリ外務次官は、この問題について明確な立場を示さなかった。
西側民主主義国家が一致して中国の軍事活動に警戒を強める中、インドは距離を保つ姿勢を貫いている。かつては中国との激しい対立構図が報じられていたインドだが、最近は関係改善のシグナルを発信し始めており、外交バランスの取り方が注視されている。
インドが米国との同盟関係を深める一方で、経済規模の拡大に伴い中国との実利的なパイプも重視する戦略転換を進めているとも見られる。アジア太平洋地域の国際関係が揺らぐ中で、インドの外交判断が今後の地域秩序にどう影響するか—大国のバランス外交が問われている。

