古代ローマの歴史家サルスティウスが『ユグルタ戦記』で記した言葉が、今の中東情勢を象徴している。「あらゆる戦争は、起こすのは簡単だが、やめるのは極めて難しい」。米イラン紛争が長期化するなか、トランプ政権は戦争終結に向けた複数のシナリオを検討しているという。
報道によれば、米イラン戦争の出口として想定されているのは3つのパターン。軍事圧力による譲歩、交渉による合意、そして長期的な膠着状態の継続だ。各シナリオには異なるリスクと利益が伴う。
かつてイラク戦争で見たように、戦争を始めるのは数週間で済む。しかし終わらせるのは数年、あるいは数十年を要することもある。中東地域の安定、地政学的バランス、国内の政治的コスト——すべてが絡み合い、単純な決定は不可能に近い。
トランプ政権が3つの選択肢を同時に検討しているのは、どれが正解かの保証がないことを物語っている。米国はどの道を選ぶべきか、そしてそれは中東全体にどんな影響をもたらすのか。歴史の教訓は、この判断の難しさを警告している。

