昭和懐古ブームが経済を動かし始めた。レトロ商品市場が1兆円を突破し、平成初期の2倍以上に膨らんでいる。
推し手は40代だけではない。むしろ令和生まれのZ世代がレコード、フィルムカメラ、駄菓子屋風の雑貨に群がり、SNSで「レトロ映えスポット」を拡散させている。デジタルに飽きた世代の心を、アナログが掴み始めたのだ。
心理学者は「不確実な時代だからこそ、確実に存在した過去に安心感を求める」と指摘する。経済不安と社会の混迷の中で、「昭和は良かった」というノスタルジアが、単なる感情ではなく消費欲求に転換されている。
百貨店も商社も気づき、懐かしカフェ・昭和館・駄菓子の大人向け高級化で売上を伸ばす。企業は過去を商品化し、消費者は過去を買うことで心の空白を埋める。その連鎖が1兆円市場を作った。
ただし疑問は残る——本当に「昭和は良かった」のか、それとも「今が不幸だから過去が美しく見える」だけなのか。あなたはレトロ消費をどう見ますか?投資か、逃避か。

