便器大手のTOTOが半導体ビジネスへの大型投資を発表した。800億円規模の経営資源をつぎ込み、今後の成長エンジンとして位置づける方針だ。
TOTOといえば日本を代表するトイレメーカーだが、人口減少による国内需要の伸び悩みを見据え、事業の多角化を急いでいる。半導体産業は高い利益率と世界的な需要の拡大が見込まれるため、経営陣は『衛生陶器だけでは限界』との判断に至ったとみられる。
投資額800億円は、同社の年間研究開発費の相当規模。パワー半導体やセンサーなど、自動車や産業機器向けの製品開発を加速させる計画だ。既存のトイレ関連事業とのシナジーも視野に入れているが、本業以外での利益創出が急務となっている背景がある。
日本の製造業が『本業の危機感』から多角化へ踏み切る事例が増えている。TOTOの決断は、国内産業全体の転換点を象徴しているのではないか。

