猛暑の中、従業員が勝手に仕事を中断した場合、法的にどう扱われるのか。企業側と労働局の解釈が対立している。
気温が40℃を超える日が増える中、「これ以上は働けない」と判断した労働者が業務を停止するケースが相次いでいる。企業側は「無断中断は就業規則違反」と主張。一方、労働基準監督署は「過度な暑熱環境での就労強制は違法」と指摘し、労働者の安全保護を優先する姿勢を見せている。
厚生労働省は2023年から「WBGT(暑さ指数)」基準を強化し、基準を超える環境での作業制限を推奨。しかし強制力はなく、企業の対応はまちまちだ。
法的には「労働者の生命安全が脅かされる状況下での就業強制は、使用者の過失責任に問われる可能性が高い」という見方が優勢。つまり、暑さが限界を超えた場合、労働者が自主的に中断しても法的責任を問われない可能性が高いということだ。
ただし「単なる暑さ不快感」と「生命の危機」の線引きが曖昧なため、トラブルが絶えない。企業と労働者、どちらの主張が正当か、司法判断が待たれている。

